うちの庭には切削工具という名のかわいいヤツがいる。そう、まるで電動ドリルのような回転で走埋め、金属探知機のように嗅ぎまわり切削工具という名にふさわしいやつだ。
そもそもなぜ切削工具なんて名前になったかというと、ある日、わたしが散歩に連れて行き、突然草むらに突入して、口にくわえて持ってきたのが電動ドリルだったのだ。
それまで名前のなっかった彼は、そのまま切削工具と名付けられたのだ。
ただ、切削工具では長いので、切削、切削、、、と呼んでいる。
切削は最近あることに夢中だ。それは家の柱を爪でがりがりがりがり
、まるでカンナのように、きれいに柱をけずっているのだ。その姿といったら、うちが増築した時に来た大工の棟梁のようだ。
あたまに鉢巻を巻きはきものはじかたび、これで爪をといでるのだから、どこからみても大工だ。
3時になればきっちりお茶の時間をとり、せんべいをたべる。5時の鐘が鳴るや否や、一目散にかえっていく。
そうだ、切削工具という名前をやめて今日から棟梁と改名しよう。
これは家にいる三毛猫のことでした。おわり、じゃんじゃん。