僕は県立高校に通う3年生、ナカトミひろし。いまぼくは野球部に所属しています。でも3年にもなっていまだレギュラーの座はつかめていません。練習の時はいつもみんなの球ひろい。バッチングもみんなの練習が終わってからいとりもくもくと素振りをしています。おい、ナカトミ、このバット拭いとけ、とかユニフォーム洗濯しておけ、とか自分の練習する時間がありません。
ぼく、ナカトミひろしの夢は甲子園に出ること。灼熱の太陽のもと、サードの守備位置についたぼくは、華麗にサードゴロをさばき、一塁へ送球。そしてその裏、ぼくに打順が回る。「四番サード、ナカトミくん、]場内のコールが響き渡りぼくは打席に向かう。ここでラジオ放送に耳を傾けてみよう。
さあ、四番ナカトミ、いま大きく深呼吸をして打席に入りました。投げる相手はニッポンハムノエース、斉藤祐樹投手。押しも押されぬ日本球界のエースであります。さあ、そのピッチャーを打ち崩せるかナカトミ、いまピッチャー振りかぶって第一球めを投げました。おっと、ど真ん中のストレートだ、ナカトミ、渾身の力を込めて打ち返したぁー、大きい大きい、レフトバックバック、見送ったあー入った入った、ホームラン、ナカトミ、満塁ホームランです。
おっと、昼飯食べてうとうとしてたら夢見ちゃった。